今回は、サッシ枠の部分の話をしましょう。
この部分は、住宅用の場合はアルミ、樹脂、木製などがあります。
工場、倉庫などではスチールもありますが、住宅ではほとんど使いません。
腐食に弱いからですね。
日本ではアルミが大部分のシェアを占めていますが、アメリカ、ヨーロッパでは樹脂
が主流です。
ヨーロッパでは木製のある程度のシェアを持っています。
なぜなんでしょうか?
耐候性と戦後の産業の成り立ちというか歴史に拠るものなのでしょうか?
アメリカ、ヨーロッパでもビルには樹脂や木製は使われません。
かれらはビルと住宅でシッカリ使い分けをするのですが、日本は作り手側の都合
でアルミサッシが主流になったのですね。
メーカーは同じ素材を加工するほうが楽ですからね。
それはさておき、断熱性能では木製、樹脂、アルミと熱伝導率が大きくなるので、
逆に、断熱性は悪くなります。
樹脂の熱伝導率はアルミの1/1000,木製は1/1750です。
だから、アルミサッシの枠だけ結露しているなんてことがよくあるでしょ。
しかし、長持ちするのはやはりアルミかと思います。
木製のものは、ある程度の年数で確実に年輪が浮き立ってきたり、腐ったり、乾
燥したりします。
メンテナンスに気を使わなければなりません。
樹脂サッシも、昔のものは耐候性に不安がありました。
20年位前に、輸入の樹脂サッシを進められて見に行ったのですが、やわらかくて、
細部の仕事がキレイではありませんでした。
格子などが入ってカワイイのですが、あまり長持ち思想もありませんでした。
現在では、結露対策にアルミサッシの室内側に樹脂をカバーしてありますが、やは
り、やわらかいので木製の額縁をビス止めすると簡単にとめつける間が変形してし
まいます。
しかし、断熱性は格段に違います。
ガラスとセットに下場合のアルミサッシに比べると樹脂サッシや、木製サッしは3倍
くらいの断熱性能があります。
単純にアルミと樹脂、木製ではモット、とんでもなく断熱性能は違うのですが、サッ
シ全体ではガラスの占める割合が大きいので効したえっかになりますが、それでも、
十分に違いが出ています。
アルミが主流のサッシでは樹脂、木製には追いつかないでしょう。
サッシメーカーはアルミサッシの室外側と室内側を分けて間に樹脂材を挟み込ん
だり、先ほどの話のように室内側に樹脂をアルミの上にカバーしたりして倍くらいの
性能までに改善したりしています。
逆に、木製サッシの外側だけアルミでカバーして耐候性を増したものもあります。
性能的にはこれが最強でしょうね。
でも、高い。
私の感想は、メンドクサことしてないで、ハッキリとした性能のよい樹脂サッシを作
ればモット安く出来るだろうにと考えるのですが、樹脂サッシは輸入品も、国産メー
カーも高い。
これは、中間業者(商社、流通業者)の思惑があって下げないのだと考えます。
携帯電話、テレビ、その他の家電品と同じことです。
こんなことしているから、日本はガラパゴスなんていわれて、世界から置き去りにさ
れているのだと思います。
また、脱線しちゃった。
今、芹工務店のイチオシはシャノンの樹脂サッシです。
コレはイイデスヨ。
肉厚で硬くて、メンバーも太くてシッカリしている。
断熱性能、気密性能のどちらも満足の行くものです。
お値段は、当社標準のトステム・シンフォニーPG・Low-Eより2割くらい高いです
が、家を使い切るまでの値段を考えたら損はしません。
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