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芹工務店の社長である私がお気楽に日々思うことなどを 徒然なるままに書かせてもらいます。

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先日の朝日新聞の1面のコラムは「風力発電の日本の現状について」でした。

世界の現況は08年末で1億2100万Kw(原発120基分)と10年間で12倍の発電量に伸びている。
太陽光発電の9倍に及ぶ。
風力発電に比べて太陽光発電は4~5倍のコストがかかる。
これはソーラーパネルを並べる発電基地を作る費用だから、住宅につけるソーラーシステムとは別の話になる。
日本政府は30年までに太陽光発電を現在の40倍の5300万Kwまで増やす計画だが、風力発電の導入目標は660万Kwと太陽光発電に比べて1桁少ない。
日本では、風力発電に適した風が一定している場所は北海道、東北、九州に偏っている。
電力の大きな消費地である大都市圏までの送電線が整備されていないのが頭打ちの要因なのだそうである。
日本の電力会社は北海道から九州までの9社が、それぞれ自社の管内を整備して完結している。
他社との間を結ぶ送電線は緊急時への備えに過ぎない。
つまり、9つの団子を串に通したような状態で、それぞれの間のパイプはお粗末な状態のようである。
だから、北海道で風力発電でつくったの電気も大都市に送るパイプが細くて無駄になるのだそうである。
また、風力発電は出力が安定しないので「大量の風力発電の電気が送電線網に入ると変動が激しくて質が落ちる」と言って電力会社が買ってくれないのだそうである。
そもそも、風力発電事業は「町おこし」を兼ねた事業として地方自治体が多いようで電力会社とは別なようである。

青森県の六ヶ所村にある風力発電所は34基の風車が120億円かかり、それに大型蓄電池100億円がついて安定的に送電できるようになっているのだが、そうでんせんのが細くて最大出力の半分の4万KWしか送れないそうである。
東北電力の言い分は「品質を維持する為に制限する。」のだそうである。
ヨーロッパでは送電線網は国を越えて、まさに、網目状になっていて、講にをまたいで大量に電気をやり取りしているそうだ。
また、送電線網は発電会社とは別の会社が運営して、ドイツやスペインではグリーンエネルギーは優先して送電線に接続するように政府が指導している。
EU全体では20年までにグリーンエネルギーの割合を20%にする計画だし、USAも30年には電力の20%を風力で賄えるとして、昨年の新設発電施設の42%が風力で占められたそうである。
08年の世界の風力発電市場は前年比29%増の2730万キロワットで累計では1億2100万キロワットへと拡大した。
USAは830万キロワット増(累計2520万キロワット)に達して単年度でも累計でも世界一になった。
中国も風力の設備量は日本の5倍に達している。
日本の電力政策は、独自に進化し、孤立する『ガラパゴス』状態である。

先月、やはり朝のTVニュースでやっていたのですが、太陽光発電にしても、新たに太陽光発電基地を作っても、ソコからの送電線網のインフラ整備に金がかかるので電気代が上がるし、火力発電所が無駄になるので電力会社は消極的だというような内容でした。
それなら、グリーンエネルギーを増やして、その分、使えない原発や老朽化した火力発電所を廃棄したらよいではないですか。
政府は家庭での太陽光発電設置に補助金を復活させ、また、電気の買い取り価格も50円に固定して売値の倍くらいになりました。
ドイツでは何年も前にこの制度を導入しましたので、家庭での太陽光発電設置が急速に伸びて日本を逆転しました。
そもそも、ヨーロッパの電気代は日本の半分で、買取価格は売値の4~5倍だそうです。
そうした政策で太陽光発電を増やせば費用も安くて済むように思います。

オバマ政権は昨年の12月の政権移行期間中に総額約11兆円規模の「グリーン経済刺激策」の素案を発表し、2月には議会承認を得ている。投資規模はUSAのGDPのほぼ1%で、ダボス会議や国連環境計画の提言する資源エネルギーや省エネルギーに対する大規模投資に匹敵する規模である。内容も、即効性のある需要創出と中長期的な構造改革を組み合わせ高い評価を得ている。
たとえば、USAの風力発電は08年に830万キロワット(前年までの累積比50%増)で世界一の急成長をしており、成長を実現させた政策の3年延長を即座に決めているほか、その投融資を促す政策も織り込まれている。
09年1月には国際自然エネルギー機関が発足した。
この機関は「グリーン・ニューディール」の申し子といえる。
韓国や中国は、自国のグリーン・ニューディールの施策に関しても、国際自然エネルギー機関への参加や貢献に関しても熱心なのだが、日本はどちらにも影が薄い。国際自然エネルギー機関に対しては、主導したドイツからの呼びかけに当初は無視を決め込み、USAが出席すると聞いてあわてて出席したという情け無い姿勢だった。

グリーンエネルギーに消極的な電力会社の意向を反映した日本政府の政策によって、風車産業も育たず、せっかくつくった風車も設備の維持管理が難しくて、故障したきり止まったままの風車が各地で目立つようになってきた。

風力発電や、太陽光発電などのグリーンエネルギーはCO2排出を削減する地球温暖化対策の切り札として必要なものではないでしょうか。
これからの時代はコスト追及だけで考えるのではなくて、「子供たちに未来を残す」をコンセプトとして、その為に、どうするのか?何を行うのか?何をやらないのか?を追求していかなければならないと思うのです。

これからの地球は、まず「燃やさない」(CO2を出さない)が合言葉だと思います。
一番には化石燃料を燃やさない。
これはもう当然のことです。
二番は有機燃料も燃やさない。
有機燃料はバイオ燃料(とうもろこしや小麦から作るエタノールが代表的です。)のことですが、材木や新聞紙などもコレに入るのだそうです。
そもそも、「樹木として育ちCO2を吸収してきたものだし、廃棄しても腐食してゆくときにCO2を排出するからトータルとしては地球に負荷を与えていない。」と言うことらしいのですが、なにか納得できない感が残ります。

プルトニウムの再利用や、使用核燃料を地下300メートルもの深さに埋めたり、可動できない原発などににかける費用を考えたら、風力発電や、太陽光発電などのグリーンエネルギーにかける費用は十分に出あると思うのです。

いずれにせよ、日本の電力会社はグリーンエネルギーに関しては非常に消極的です。
でも、このままではの本の携帯電話やTVが世界で苦戦しているように強い競争力をもてなくなります。
電力も海を越えて送電する時代が来ると思います。
今のままでは、そのときに、携帯電話やTVと同じように必ず負けてしまうでしょう。
「ダメ」や「やりたくない」と言う「結論ありき」で考えるのではなくて、「何とかしよう」と考えてみてください。
電力会社さん、長い将来を考えて方向転換を検討してください。

・・・と言うように考えるのですが、皆様はいかが・・・?

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