忍者ブログ

芹工務店の社長である私がお気楽に日々思うことなどを 徒然なるままに書かせてもらいます。

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

本日、三島の現場で芹工務店で始めての金物工法に拠る木造住宅の建て方が行われます。

金物工法とは、柱や、梁の止め付けに従来の、ホゾ切りして柱や梁をつなぎ羽子板ボルトで締め付けるのではなく、ホゾの代わりに金物の腕を柱や梁に取りつけて相い方の梁の切り込みに差し、ピンで固定する工法です。

この金物工法の利点の第一は、断面の欠損が少ないことです。
従来の工法では、ホゾを切ることで柱や梁の断面欠損が大きくなります。
四方向から梁がぶつかる柱などはほとんど残らない場合もあります。

そうした在来木造工法にくらべて、金物工法での断面欠損はホゾ代わりとなる金物の3~5ミリの厚みのフィン2枚分の切り込みだけで済みます。

土台と柱も同様にピンでホゾの変わりになりますので柱と土台の緊結も強固になります。

目新しい工法ではなく10年以上前から行われている工法ですが、難点は、コストが高いということです。

同じ建物でも、30万円以上高くなります。
坪単価にして1万円以上です。
しかし、当社のプレカット業者から今年になって、新しいタイプの金物工法ですと紹介されたのが、工法としてはそれほど革新的ではないのですが、スリムになって安くなったのが魅力的でした。

在来木造工法との差額も20万円を切るような試算になりました。

私も何年も前から金物工法に移行したいと考えていたのですが
何しろコストがネックになって踏み切れないで居たのです。

在来木造工法のプレカットも大工が構造材のキザミをするよりも精度が高く、ガタツキも少なく、垂直性も良いのですが、
金物工法は欠き込み部が少なく、ヨリ精度も増していますし、何より、断面欠損が少ないので構造的に安心できるものです。

金物を使うことによる収まり上、梁材のメンバーも総体で1割ほど大きくなるので、構造的な剛性も増します。

また、金物工法では建て方が終われば、在来木造工法で必要な羽子板ボルトの後締め付けや、柱につける補強金物や屋根裏の束を止めるカスガイ打ち付けなどの構造金物の取り付けがほとんど必要なくなりますから、建て方後の屋根や外壁の合板貼が早く進むので、柱や梁を雨に濡らす心配もズット少なくなります。
大工の手間も少なくなります。

私の感想では良いこと尽くめだと思います。
ただ、コストだけです。

しかし、今回のものですと差額も縮まりましたので、これからは芹工務店は全ての建物で金物工法とすることにしました。

その第一号の建て方が、本日、行われます。
実は、昨日の予定だったのですが、天気予報が雨だったので
見送って、今日の建て方にずらしました。
私もこれから見にいってみるつもりです。

拍手[0回]

PR

Post your Comment
Name
Title
E-mail
URL
Comment
Pass   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
Trackback URL
カレンダー
06 2025/07 08
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31
最新コメント
[03/19 髙樹園]
[03/15 雅勒]
[03/02 風]
[07/01 クーミン]
Script: Ninja Blog 
Design by: タイムカプセル
忍者ブログ [PR]