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芹工務店の社長である私がお気楽に日々思うことなどを 徒然なるままに書かせてもらいます。

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営業の田中が1ヶ月点検(完成写真のDVDを持ってゆきます。)で訪問したときにお客様から「高断熱・高気密の家なのに寒い。」といわれたそうです。
色々お聞きするとどうやら高気密・高断熱の家はそれだけで冬暖かく、夏涼しいと勘違いしていたようです。
ほかのお客様からも「高断熱・高気密の家は冷房、暖房をどうしたらよいのかわからない」というお話があるようです。
反省しました。
確かに、どう住まうのかのマニュアルが必要だなと感じます。
そこで、試しにズラズラと書いてみます。
高断熱・高気密の家は魔法瓶と同じ効果があると考えてください。
熱いお湯を魔法瓶に入れたら長く熱い温度を保ってくれます。
冷たい水を入れたら同じように長く冷たい温度を保ってくれます。
でも、どちらも永遠に同じ温度を保てるわけではありません。
何時間か過ぎれば冷めてしまいます。
そもそも断熱材と言う言葉が誤解の素です。
断熱材は熱を遮断するものと思っている方結構多いと思いますが、読んで字の如しではないのが断熱材なんです。正確に表現すると熱伝導遅延素材という表現のほうが解りやすいでしょう。つまり熱の伝わり方を遅らせるための熱の抵抗素材なのです。JIS規格で規定する熱伝導率が0.06W/(m・K)以下の熱伝導遅延素材を通例、断熱材と表現しています。
ですから夏や冬は締め切りで使っていなければ部屋の中は段々と暑くなったり、寒くなったりしてしまうわけです。
そこで、この魔法瓶の中にエアコンや暖房機を入れて家を冷蔵庫や温蔵庫のようにしてやるわけです。
家庭の冷蔵庫や大きな冷凍倉庫も周囲をスチロールなどの断熱材で囲ってエアコンを回しているだけです。
家庭の冷蔵庫は小型のエアコンで冷凍倉庫などは住宅や事務所ビルで使う隠蔽タイプのエアコンとまったく同じものです。
高断熱・高気密にしてもエアコンや暖房機は必要ですが、ここからが差の出るところですが、断熱効果つまり熱伝導遅延効果が高いので一般の住宅よりもエアコンや暖房機の能力が小さくて済みます。おおざっぱに言えば半分でOKです。
だからエアコンの電気代が少なくて済むわけです。
そこで、もうひとつ使い方の特徴は「ぜひ、シーズンになったらエアコンも暖房機もスイッチを入れっぱなしで使ってみてください。」ということ。
私の理想はシーズン中ズットです。
夏は7月から9月いっぱい、冬は11月末から3月いっぱいとつけっぱなしでよいと思います。
今のエアコンはインバータータイプで自分で温度感知をしてシッカリ設定温度をキープしてくれます。
そもそも、エアコンや冷蔵庫などのモーターを回すタイプは起動時に大きな負荷がかかって電気代がかかるのです。蛍光灯もひんぱんにスイッチの要りきりするより電気代がかからないし、寿命も長いといわれますが、エアコンも同じです。
ちなみに、自動車も発進時に急発進するのとスローで出るのではCO2の排出の大きく違うのです。
ゆっくり発進で207g、急加速をやめたら73g、5分アイドリングをやめたら63g
これだけ差が出るそうです。

ちょっと、話題を変えて・・・
そもそも、人間の体感温度というのは周囲の空気の温度だけで決まるのではないそうです。
熱はエネルギーの移動形態の一つです。物体間で仕事を通じて移動する以外のエネルギーの移動形態を熱といいます(伝導・対流・輻射)。
人間も周囲を包んでくれる部屋の空気から伝導あるいは対流、そして周りの壁、天井から輻射という形で熱を感じてトータルで熱い寒いを感じるのだそうです。
そこで、部屋の中の空気の温度だけでなく、床、壁、天井の温度が大事になるのです。
いかに、部屋の空気の温度を上げても、床や壁や天井が外気温度で冷たかったり、暑かったりするとエアコンの効きが悪いなどということになってドンドン、エアコンの設定温度を下げたりすることになるのです。
断熱効果の高い高断熱・高気密の家ではエアコンや暖房機を回し続けることで家の中の床、壁、天井の温度を家の空気の温度と同じにすれば家の中全部が同じ温度になって気持ちよくすごせるわけです。
また、そうすることで夏のエアコンの設定温度も28℃、冬の暖房機の設定温度も20℃というゆるい温度で十分効果がでるので、そこでまた電気代が安くなるわけです。
こうして、設定温度をゆるくしてつけっぱなしにしていても、こまめに入り切りするのと電気代に差は出ずに、部屋は快適になるはずです。

そして、春や秋の気持ちよい季節になってエアコンや暖房機が必要でない季節には思いっきり窓を開けて外の空気を家に取り込んでください。
たとえ、冬や夏でも気持ちよさそうな日には締め切りでなく、エアコン、暖房機を回しながら窓ををあけてください。

田中君の情報
同じく当社のお客様で天井ファンをつけているお客様に聞くと、エアコン、暖房機をつけて天井ファンも回すと効果が違うそうです。
空気をかき回してくれるので部屋の上下の温度が均一になる効果があるよです。
吹抜けや階段を通して1,2階の温度も一緒になるようです。
私もこれからは積極的に天井ファンをお勧めするつもりです。

私が考える、高断熱・高気密の組み合わせの理想は「アイシネンにLow-Eペアガラス樹脂サッシとエアコンと蓄熱タイプの床暖房」です。
これはけっして贅沢ではありません。
確かにイニシャルコストは高くなりますがランニングコストは確実に低く抑えられます。
トータルでは確実に安くなるはずです。
たとえトータルのコストが同じでのガマンする生活より快適な空間が手に入るほうが良くはありませんか。

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